次のお座敷

(変じゃあないか、女房《おかみ》さん、それはまたどうした訳だろう、)(それが御祈祷をした仁右衛門爺さんの奇特でございます。沢井様でも誰も地震などと思った方はないのでして、ただ草を刈っておりました私の目にばかりお居間の揺れるのが見えたのでございます。大方神様がお寄んなすった験《しるし》なんでございま...

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府中の白雲山の庵室

 府中の白雲山の庵室へ、佐助がお使者に立ったとやら。一日|措《お》いて沢井様へ参りましたそうでございます。そしてこれはお米から聞いた話ではございません、爺をお招きになりましたことなんぞ、私はちっとも存じないでおりますと、ちょうどその卜《うらない》を立てた日の晩方でございます。 旦那様、貴下《あなた...

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洋犬《かめ》の妾《めかけ》

       十四

「洋犬《かめ》の妾《めかけ》になるだろうと謂われるほど、その緋の袴でなぶられるのを汚《けがら》わしがっていた、処女《むすめ》気で、思切ったことをしたもので、それで胸がすっきりしたといつか私《わたくし》に話しましたっけ。 気味を悪がらせまいとは申しませんでしたが、ああこの女《こ...

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