高き天を頂いて

 正に大審院に、高き天を頂いて、国家の法を裁すべき判事は、よく堪えてお幾の物語の、一部始終を聞き果てたが、渠《かれ》は実際、事の本末《もとすえ》を、冷《ひやや》かに判ずるよりも、お米が身に関する故をもって、むしろ情において激せざるを得なかったから、言下《ごんか》に打出して事理を決する答をば、与え得な...

このエントリーの続きを読む≫

— posted by id at 02:03 pm  

旦那様が聞いて下さいました

       十七

 お幾は年紀《とし》の功だけに、身を震わさないばかりであったが、「いえ、もう下らないこと、くどくど申上げまして、よくお聞き遊ばして下さいました。昔ものの口不調法、随分御退屈をなすったでございましょう。他《ほか》に相談相手といってはなし、交番へ届けまして助けて頂きますわけのもの...

このエントリーの続きを読む≫

— posted by id at 02:01 pm  

神でも仏でも

 お米は舌を食い切っても爺の膝を抱くのは、厭《いや》と冠《かぶり》をふり廻すと申すこと。それは私も同一《おんなじ》だけれども、罪のないものが何を恐《こわ》がって、煩うということがあるものか。済まないというのは一体どんな事と、すかしても、口説いても、それは問わないで下さいましと、強いていえば震えます、...

このエントリーの続きを読む≫

— posted by id at 02:00 pm  

T: Y: ALL: Online:
Created in 0.0125 sec.

http://nespo.info/